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春から新生活が始まり、生活スタイルが変わった方も多いと思います。幼稚園や小学校に進学した子たちは生活に慣れ始めたころでしょうか?私の2歳の娘は、保育園で可愛がってくれていたおねえちゃんが4月から小学1年生になってしまい、今でもその子のことが忘れられずにいるようです。 さて、今回は2020年から始まる日本の英語教育の変化について実際の教育現場で働いている先生たちに直接取材をし、その現状や本音をしていろいろ聞きてみました!

気になりませんか?現役の小学校の先生の声!

私は現在焼津市で英語と国語、算数の学習教室を運営していますが、大学では学校教育について学び、幼稚園から高校までの教員免許を取得し、以前は某私立高校の英語講師として働いていました。なので、まず塾や教室の先生と学校の先生の違いに触れておこうと思います。

まず、学校の先生と塾や教室の先生とで異なるのは(教員免許が必要かどうかという事ですが、ここではそれは置いといて)どのようなことでしょうか?

私が考える学校教育での先生と塾や教室の先生の違い、それは「成績をつけること」だと思っています。塾や教室の場合、基本的には生徒個人の能力や理解度に合わせてクラス分けなり、レッスンの内容が柔軟に対応し、生徒やその保護者のペースでレベルアップを目指します。そのため、講師が生徒のレベルや習熟度を測ることはあってもそれを誰かと比べたり評価することは、受験などの模擬テストや資格試験などを除けばほぼありません。

一方、学校の授業は誰もが平等に文部科学省の学習要領に法った内容と決められた時間数授業を受けられます。基本的に授業はクラス単位で行われ、生徒全員が同じ目標に向かって同じ授業を受けます。そして定期的にテストを実施して習熟度を測り、生徒一人ひとりに成績をつけるのが学校の先生、という感じでしょうか。
英語においては、英語という言語のルールや表現を学ぶことに加え、ネイティブスピーカーのALTと定期的にコミュニケーションがとれるチャンスがどの子供全員にあり、その都度で「読む」「書く」「聴く」「話す」のスキルを定期テストなどで測った結果や、日々の単語テスト、宿題や提出物の提出状況、そして授業の出席態度などを加味したものが総合的に評価され、成績として出されます。

そして3年後の2020年、いよいよ小学校でも5年生から英語が完全教科化となり、成績がつくようになりますね!実際には2019年から教科化を実施する学校も出てくると思います。

そんな日本の英語教育について2020年からの英語教育がどう変わろうとしているのか、みなさんはどこまで知っていますか?

先生たちの本音を聞く前に、改めて確認してみましょう。


このような動きがある中で、実際の先生たちは英語教育についてどのように感じ、考えているのでしょうか。

こんなことを聞いてみました

今回の取材では、それぞれの先生方に共通して以下の質問に答えていただきました。

  1. 自身の英語のレベルについて
  2. 今はどんな授業をしていますか?
    子供のレベル、目標、題材の例、ネイティブ講師(ALT)のことなど
  3. これからの英語教育について、学校の現場の雰囲気は?どんなことを準備したい?不安なことは?
  4. 子供の保護者に伝えたいこと、アドバイスなどあれば

それでは、実際の先生たちの本音をご紹介します!

公立小学校のK先生

  1. 英語の読み書きは、学生以来やっていないですね。スピーキングについては、ALTと打ち合わせするときに何とかコミュニケーションが取れるくらいです。
  2. 過去に担当した4年生の場合は、習い事で英語をしている子供はあいさつができる程度でしたが、ほとんどの子供は外国人と関わったことがない様でした。
    授業の題材の例としては、greeting(あいさつ)のための「天気を聞く、答えることができるようになる」授業などです。まだローマ字の理解が低かったので、A~Zのアルファベットの授業を行いました。具体的な内容は、ABC songとフォニックス、カルタゲームなどです。今は主に、英語でのコミュニケーションを通して英語に慣れ親しむことが目標になっています。
  3. 大事だと分かってはいますが、担任が教えるのは無理があるのでは?という、実施には消極的な雰囲気が現場の先生の中にはあります。しかし、今赴任している地域には毎回の授業のときにALTの先生がいられる体制があるので、他の地域よりは割と先生方にも歓迎されている雰囲気もあります。
  4. 小学校の英語の授業はコミュニケーション重視なので、小さいうちから文字(アルファベット)に触れておくのは大切だと思います。

公立小学校のT先生

  1. 全体的に低いと思います。特に書くのは苦手です。
  2. 学校で選んだ教科書に合わせて、コミュニケーション能力を高めるような授業をしています。ボディランゲージも含めて、ゲームやインタビューなど。具体的な題材だと、食べ物や職業などの簡単な単語が中心です。逆に、読んだり書いたりすることは、現在はそんなに重要にしていませんが、自分の学校では数字やアルファベットは3~4年生から始めています。また、週1時間、ALTとの授業を通し、ネイティブな発音を聞いて学んでいます。
  3. 自分自身英語が得意ではないのに授業をすることは不安です。特にオールイングリッシュの授業をするとなるとなかなか厳しいです。教材の準備も他の教材研究に追われてなかなかできません。専門の先生がいると心強いのですが。
  4. 英語の表現の仕方と、日本語では違いもありますが、日本語で英語の表現を説明することもあるので、まずは日本語の表現の幅を広げておいて欲しいですね。

公立小学校のY先生

  1. 大学時代まで勉強していましたが、それきりです。ALTとの日常会話でのリスニングはまあまあ聞き取れます。言いたいことがなかなか英語ですぐ出てこないですが、授業で使う表現などは出来ています。
  2. 子供のレベルは学校によって印象が違いますね。感覚としては、1クラスに3~4人アルファベットが読める生徒がいる感じでしょうか。今の授業は英語に慣れ親しむが目標で、文部科学省準拠の指定教科書を使って進めており、身近な日常会話や単語が中心です。ALTの授業は年に7回(今年度より12回)あり、英語が出来る教員の場合は教員が主導で行っていますが、苦手な教員には学年で授業の内容を揃えてALTにお任せすることもあります。
  3. まだ現実的に「こうします!」という方針や体制がまだどうなるかわかっていないのでなんとも言えないですが、とにかく教員としての仕事の量が多いので、まだ英語の授業研究のための時間がないというのが現状です。ただ、学校ごとに英語の研修担当がいて、英語教育について共有する場があるので、そこで降りてきたものをやるという感じです。
  4. できるだけ英語の音とリズムに慣れ親しめるよう、英語の歌をたくさん聞いていてほしいです。

公立小学校のM先生

  1. 英語は得意だと思います。アメリカの学校で2年間学んだ経験もあります。
  2. 英語を習っている子はクラスに4~5人いる感じです。その子たちは大体授業に出てくる英語の8割くらいは理解できている印象です。今の小学校の英語教育の目標は、コミュニケーション能力の素地を養うことなので、小学校の英語は割と親しみある単語が多いです。コミュニケーション活動が中心なのですが、英語でしゃべることに自信がなく消極的な子が多いなぁと思います。ALTが入る授業は年間12回以程度で、授業は基本的に自分主導ですが、お任せに慣れているALTも多いので、自分がサブになって行うともあります。
  3. ただでさえ他の仕事に追われ、時間がないのにどうすればいいんだ!と混乱している先生方は多いです。教員の英語のレベルに関しては、どの学校でも英語は流ちょうに話せなくても、コミュニケーションやある程度理解できる先生も多くないけどいると思います。現時点では具体的な策が国や自治体から降りてこないので、評価のシステムなど、逆に知りたいです。あとは、もっと多様な英語の指導法を知っておきたいですね。
  4. 英語の授業(学習)では、コミュニケーション活動が上達のカギです!積極的に誰にでも声をかけたり、積極的に挑戦したり、失敗を恐れない姿勢というのを家庭ではぜひ身につけておいてほしいですね。

以上、現役の先生方の声でした。

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